将棋とチェス、どちらが面白いのか?

将棋とチェス、どちらが面白いのか?

Yahoo知恵袋などで「将棋とチェス、どちらが面白い?」という質問をよく見る。

「それぞれに魅力があるので比べることはナンセンス」「好みの問題だからどちらもやってみればいい」といった冷静な回答が多い。もしくは思い入れだけの独善的な「将棋最強!」のような回答も少なくない。質問を投げた側からすれば、やや物足りない答えかもしれない。
私は棋力は低いが、将棋もチェスも指す。家族や知人を相手に、あるいはオンラインで対局したり、将棋サロンやチェスクラブに参加した経験もある。

で、どちらが面白いか?
興奮の度合いとしては将棋が上という気がする。特に終盤の盛り上がりは、将棋に軍配が上がる。もともと駒の数がチェスより多い上に、成ってパワーアップできる。しかも獲った駒を投入できるのだから、中終盤になれば賑やかで熱くなる。ちょっとやかましいと思えるほどの大騒ぎだ。
逆にチェスは、駒が盤上から次々と減っていく。リアルな戦場と同じで、闘いが進むほどに兵士の数は減る一方だ。そして、海の底のような張り詰めた静寂の中で最後の闘いを迎える。チェスには将棋のような合戦の喧騒や高揚感はないが、研ぎ澄まされたヒリヒリする緊張感があり、艶やかで渋い魅力を放つ。

妙な意見かもしれないが、孤独が苦手な寂しがりは将棋の方がよいかもしれない。盤上はいつも賑やかで、駒自体のデザインにも人間味があり、温度が感じられる。囲いを作ったり、いくつもの駒たちが共謀して攻めていく楽しさも味わえる。将棋人口は多いので、趣味の仲間も作りやすい。
一方、チェスは一つ一つの駒の動きが激しいため、常に油断できず、序盤から気が休まらない。容赦のない過酷な戦場に放り込まれる感じだ。一匹狼にはチェスがフィットするかもしれない。

チェスにはインターナショナルな魅力もある。私はバリ島へ行った時、ホテルのスタッフとチェスをした。(会話はできないのにw) 初心者の私は、キャスリングを禁じ手にし、笑い合ったことをよく覚えている。最近は、仕事の合間にオンラインチェスで対局する。アメリカ、カナダ、インド、イギリス、中国、ドイツ、フランスという具合に、相手は世界中のチェスファンたちだ。(日本人と当たることはほとんどない) 外国の人は、アイコンで自分や家族の顔出しを平気でするので、どういう相手と対戦しているのかわかって面白い。

それとマルチタスクが苦手な人はチェスの方が良いかも。

なんともまとまりのない記事になってしまった。オチがないけど今日はここまで。